元米軍大尉が教える!!軍隊式英会話術
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元米陸軍大尉が教える!![軍隊式英会話術]
   
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【軍隊式英会話術】 vol.27

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◆【軍隊式英会話術】 vol.27
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基地に忘れ物をしてしまったら                       Takashi Kato
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27時間目 基地に忘れ物をしてしまったら


外国で、しかも勝手の分からない基地の中で忘れ物をしてしまったらどうしましょう?
まずはあわてず、忘れ物を英語で説明できるかどうか確かめることです。
例えば、デジカメやケータイ、財布、旅券、それに兵器博物館で買ったばかりのTシャツ
が入った黒革の鞄だったら、どのように表現しますか?

黒革の鞄:black leather bag
デジカメ:digital camera
携帯電話:cell phone
財布:wallet
旅券:passport

そうですね。
単語は逐語訳で対応できます。

でも「兵器博物館で買ったばかりのTシャツ」はどう表現しますか?
ここでは少しばかり英文法の知識があると助かります。
Tシャツのような名詞を説明するには which や that を使います。
これを関係代名詞と言うのですが、要するに、説明の部分が名詞の後に来るというだけの
ことです。

そう、修飾の語順も日本語とは正反対なのです。
ここで、文法理解と実践的な会話力を勘違いしないでください。
文法は自転車の補助輪のようなものです。
練習中は役に立ちますが、スピードと軽快さが求められる本番では邪魔になるだけです。

英語が文法を介さず口に出るようになるまで反復を繰り返すしてください。
そうなって初めてこの補助輪が外れるのです。
早速やってみましょう。

説明の対象は「Tシャツ」です。
ですからこれが先に来ます。
そのすぐあとに which やthat をつけて説明するのです。

 A T-shirt that I just bought at the Ordnance Museum

そのとおりです。
では、「黒革の鞄」も同じ要領で説明して見てください。

 A black leather bag that has a digital camera, cell phone, wallet and passport
in it

はい。それでけっこうです。
つぎに「失くした」はどう言いますか?

使えそうな動詞をいくつか考えてみてください。いつものようにFail-Safeを忘れないこと
です。

 I lost
 I left behind

この2つが出てくれば立派です。
では、文章にしてみましょう。

ところでいざ英語で話すとなると、しっかり練習したはずの言葉でも出てこなくなるもので
す。
そうならないためには、関係代名詞を使った文型のほかに、もっと単純な言い方も考えてお
くことが大切です。

 I lost/left behind my black leather bag that has a digital camera, cell phone,
 wallet, passport and a T-shirt I just bought at the Ordnance Museum in it.

もちろんこう言えれば文句ありません。しかし、

 I lost/left behind my black leather bag.....

ここで言葉に詰まったら、すぐFail-Safe モードに切り替えます。

 I lost/left behind my black leather bag. There are a digital camera, cell phone,
 wallet, passport and a T-shirt I just bought at the Ordnance Museum in it.

そのとおり!
本物のコミュニケーションは意味が通じることが先決です。
より高度な文法を求める試験とは違い、単純な文型を使ったからといって減点にはなりません。
ここを忘れないでください。

次はニュアンスの問題です。
日本語で「忘れ物をしました」と言うのと、
「忘れ物をしちゃったんですけど」
と言うのでは相手の反応が違ってきますね。
そうです。前者が単なる事実関係の説明であるのに対し「―――んですけど」という終わり
方には、相手方の理解や同情、助けを求める意味合いがあるからです。
英語ではここをどのように表現するのでしょうか?
実はそれほど難しくありません。

この場合は「心配する」とか「恐れる」という意味で使う I am afraid を文頭につけてやれ
ばいいのです。

あとは「どこで」「いつ」を加えるだけです。

 I visited the Ordnance Museum this morning. I am afraid I lost my black leather
  bag that has a digital camera, cell phone, wallet, passport and a T-shirt I just
  bought in it.
 (今日、兵器博物館を訪れたんですが、そこでデジカメや携帯電話、財布、パスポート、
  それに博物館で買ったばかりのTシャツが入った黒革の鞄を失くしちゃったんですけど)

では、実際に電話をかけて見ましょう。
忘れ物をした場所が確かなら、士官クラブなり兵器博物館なりに電話をしてください。
場所がはっきりしない場合は、基地の警察にあたる憲兵隊(Military Police: MP)に連絡し
ましょう。

いずれの場合も「遺失物係」「お忘れ物の係」にあたる "Lost and Found" につないでもら
います。

電話に出た相手を確認したら、

 Lost and Found, please.
 (遺失物係をお願いします)

と言って返事を待ちます。
遺失物係に代わったら、練習したとおり、

 I visited the Ordnance Museum this morning. I am afraid I lost my black leather
  bag that has a digital camera, cell phone, wallet, passport and a T-shirt I just
  bought in it.

と用件を伝えます。
「届いていますか?」はどう言ったら良いでしょうか?
ここでも逐語訳モードに陥らないことが大切です。「届く」の代わりになる動詞を考えてくだ
さい。

 Did anybody find it?
 (見つかりましたか?)
 Did you find it?
 (見つかりましたか?)
 Did anybody bring it there?
 (誰かもって来ましたか?)
 Is it there?
 (そこにありますか?)
 Do you have it there?
 (そこにありますか?)

そうです。このような簡単な動詞で良いのです。分かってきたようですね!

もし答えが、

 It's here, sir.
 (ここにございます)
 We got it here, ma'am
 (ここにございます)

だったら一安心です。でも、

 Sir, it's not here yet.
 (まだ届いておりませんが)
 Ma'am, it has not been found yet
 (まだ見つかっておりませんが)

と言われたら、どう答えますか?

ここも難しく考えないで、中三レベルの英語で対応しましょう。

 If found, please call me. Here is my number.
 (見つかったら電話してください。私の番号は.....)
 If delivered, let me know. My phone number is.....
 (届いたら知らせてください。私の番号は.....)

このように言っておけば、忘れ物が見つかる確率はずっと増します。
よしんば見つからなくても、やるべきことはやったと自分に言い聞かせることはできるは
ずです。
ところで、最後の文で使われている let は使役動詞といい「させる」の意味に当たります。
小むずかしいようですが、文章で覚えてしまえば簡単です。

便利な表現なので、下記の慣用句も覚えておいてください。

 Let me know
 (知らせてください)
 Let me do
 (やらせてください)
 Let me go
 (行かせてください)

ビートルズの名曲 Let it be を思い出した読者もいるでしょう。そのとおりです!これも
同じ用法で、
「なるがままになさしめよ」とか「放っておけ」転じて「仕方がない」という意味にもな
ります。
使い方によっては、キメのセリフにもなります。

こういう「使いどころ」が分かってきたら、英語を英語で感じ始めた証拠です。

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