元米軍大尉が教える!!軍隊式英会話術
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元米陸軍大尉が教える!![軍隊式英会話術]
   
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【軍隊式英会話術】 vol.46

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◆【軍隊式英会話術】 vol.46 
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アラスカ冬季訓練で鍛えよう(3)               Takashi Kato
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46時間目 アラスカ冬季訓練で鍛えよう(3)


  "Cadets, we will practice rappelling today"

軍曹の声がかまぼこ型兵舎に響きます。"rappelling" は聞いたことのない言葉ですね。

  "Helena, what does Sergeant Wagner mean by 'rappelling'?"
  (ヘレナ、ワグナー軍曹が言った「ラぺリング」ってどういう意味?)
  "Climbing down a cliff by a rope"
  (崖をロープで降りることよ)

事もなげなバイキングクウィーンの返事が、かえってちょっと不安ですね。

  "I have never done that before"
  (したことないな)
  "There is a first time for everything.  Don't worry.  I will show you"

ヘレナの表現が分かりましたか? "a first time" は「最初」 "everything" は「すべて」ですが、
ここでは「なんにでも」と訳すと自然です。
(なんにでも最初があるものよ。心配しないで。教えてあげるわ)

  "I am counting on you, Helena"
  (当てにしてるよ、ヘレナ)

良い受け答えです。 "count" には「数える」のほか「重視する」「頼りにする」「勘定に入れる」
という意味もありますね。
"Count me in" と言えば、何かを行なうときに、(参加する)とか(一緒にやる)になります。

マウンテンブーツを履き、革の手袋をはめ、ケルバーヘルメットをかぶると一人前の山岳部隊員に
見えますが、度胸(courage/guts)を試されるのはこれからです。

  "Cadet, first of all, you must tie a Swiss Seat.  Do as I do!"
  (士官候補生諸君、まずスイスシートを結ぶ。言うとおりにやれ)

  "Helena, what is a Swiss Seat?"
  (ヘレナ、スイスの椅子って何?)

  "Oh, it is a way to tie a rope around your body.  It will provide support and control
   while rappelling, you know"
  (身体にロープを巻く1つの方法。ラペリング中、身体を支えたり落下をコントロールするものよ)

軍曹は1本のロープを腰に巻き、それを股に通して再び前に持ってきました。見た目には簡単なの
ですが、なかなか手がついていきません。見ると、都会人の候補生は誰も同じです。自ずとヘレナ
に頼ってしまいます。

  "Lastly, place the carabiner like this and that's it.  You are now ready to hook up
   to a rope"
  (最後にカラビナをこうやって付ける。これでロープにつなぐ準備完了だ)

カラビナは登山用D字型金具のことで、ロープとロープをつなぐための物です。
軍曹の最終点検のあと、崖の上に向かいます。ここは初心者用(for the beginners)なのでたいし
た高さではないのですが、遠くに氷河(glacier)が見渡せる高台にあるせいか、足がすくみます。

  "Cadet Erickson, lead the way.  Show these city folks how it's done!"
  (エリクソン候補生、キミが先にやれ。都会人諸君に見せてやれ!)
  "Roger that, sergeant!"
  (軍曹、了解です)

頑丈な木組みに結ばれたロープをカラビナに二重に入れ、彼女は崖っぷちに立ちました。左手で体
の前のロープを、右手で体の後ろのロープをつかんでいますが、どこにも力が入っていません。

  "On belay!"

「オンビレイ!」がけ下でロープを確保している教官が叫びました。これは登山用語で「ロープ確保。
準備よし」のことです。
ヘレナは軍曹に頷くと、両足同時にジャンプしました。ふわりと身体が浮き、コントロールされた速
さで岩肌をバウンドしながら降りていきます。着地するとそのまま両手を離して後ろ向きに小走りし
、ロープが外れたところで "Off belay!" と呼称しました。「ロープにつながっていない」という意味
です。

  "Who goes next?"
  (次は誰だ?)

  "I will, sergeant"

良い度胸です。(You have a lot of guts)
下でヘレナがロープを確保しています。

  "On belay!  Come on down, Samurai cadet!"
  (準備よし。降りてきて、サムライ候補生!)

もうあとには退けません。Just do it!  (やるしかない!)

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