『正義に生きた台湾人検察官──二・二八虐殺事件と王育霖(おういくりん)』

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王克雄[編著]駒田英[訳]

四六判上製220ページ
9784890634514




発行日 :2024.9
本体価格 ¥1800


王育霖は日本統治時代の台湾人です。東京帝国大学法学部法律学科を卒業し、在学中に高等文官試験司法科に合格、卒業後は京都地方裁判所検事局で勤務し、日本において初の台湾人検察官への第一歩を踏み出すこととなりました。終戦後、台湾に戻った育霖は、新竹地方法院の検察処に赴任しました。(中略)後年、李登輝総統は「王検察官は公正な人柄で、正義を守り、汚職や法律違反を厳しく追及した。特権を恐れず勇敢に戦った彼の姿勢を評価する。しかし、不幸にも犠牲になってしまった」と、その業績を称えました。王育霖は利による誘いに乗らず、権力を恐れず、法律を堅持し、正義を守った、間違いなく尊敬される「公正無私の検察官」だったのです。(「日本語版によせて」より)