『朝日新聞』の社説・論説を詳しく検討していくと、同紙は戦後一貫して「日米安保条約」の仕組みを容認し、その維持を日本政府および世論に訴えつづけてきたことがわかる。中ソ両国が日米安保を批判すれば「あくまで日本を守るための手段」であると反論。日本の世論が反安保に傾くと「日米関係の重要性」を説く。隠れ体制派ともいえる『朝日新聞』が日本の外交・防衛政策に与えた影響を考察する。