立ち読み | 戻る |
はじめに(一部) 前著『青の翼 ブルーインパルス』(2022年)のコンセプトは、「日本の空は空自が守り、日本人の心はブルーインパルスが守る」だった。「日本人の心」はブルーインパルスが守るとわかったが、「日本の空」を守るには空自が強くなければならない。では、その強さはどこから生まれるのだろう。 目 次 はじめに 1 飛行教導隊/飛行教導群小史 20 第1部 栄光の教導隊 23 第1章 教導隊の基礎を作った男──増田直之 24 教導隊の根っこにある精神/F‐104との出会い/今につながる教導隊のスタイルを確立/米海兵隊F‐4部隊を納得させた最強コンビ 第2章 T‐2 AGRのエース──酒井一秀 38 エースの血脈をつなぐAGR/F‐104の最後を見届ける/「赤い翼」の誕生の瞬間/「F‐15を何度か追い詰めたよ」/四国沖の日米決戦/教導隊の恐ろしさ/未来のAGR/「壮絶T‐2教導隊」 第3章 AGRを知り尽くした男──神内裕明 62 AGRに計四回勤務/それでダメなら仕方ないというタイプ/教導隊のすごさを思い知らせる/教導隊の根っこにある精神/理想的な教導隊と飛行部隊の関係とは?/飛行教導隊司令の役割/F‐16を全機撃墜/意見の違いを受け入れる/次はF‐35Aステルス機か? 第4章 大事なことはすべてAGRで学んだ──山田真史 90 第一印象は「ものすごく怖い」/ヘリパイ希望からファイターへ/戦闘機の面白さに目覚める/「AGRに行こうなんて絶対に思わない」/ウェポンスクールで教導隊と訓練/「こいつなら仲間になれる」/教導隊初日/若手メンバーだけで戦技を開発/第306飛行隊長へ/再びAGRへ/教導隊と飛行隊の真剣勝負/叶わなかった願い 第5章 AGRに捧げたパイロット人生──揖斐兼久 126 タックネームは「アイビー」/AGRからの誘い/「教導隊の漬け物石」/AGRに捧げた戦闘機パイロット人生 第6章 素晴らしきAGRでの日々──西小路友康 138 アイビーの推薦で戦技係長へ/サイコロがダイスになった日/幕僚経験でわかった指揮官のすごさ 第7章 最強のアグレッサー部隊 151 飛行教導群の組織/教導隊が使用したT‐2練習機/教導隊が使用するF‐15戦闘機/飛行教導訓練の実際/教導のルーツはアメリカにあった/アグレッサー・パイロットを維持する意味
第2部 教導隊復活の歴史 173 第8章 伝説の天才パイロット──森垣英佐 174 知られざる教導隊の闇の歴史=^森垣さんがAGRに呼ばれた理由/教導隊は実戦のつもりでかかっていく/教導隊がやられる時もある。そんな時は……/複座は空戦を強くする/百発射撃して92発命中 第9章 最強の教導隊2番機──山本忠夫 201 おじさんの跡を継いで戦闘機乗りへ/教導隊で徹底的に鍛えられた/教導隊流「空戦術の極意」/失われた翼/第三の事故/T‐2からF‐15教導隊へ/教導隊はなくならない 第10章 F‐15教導隊の基礎を作った男──西垣義治 224 『教導隊秘伝の書』/西垣さん発案の機動解析「DBSS」/西垣グリップ 第11章 それでも怖い教導隊──竹中博史 235 「上から目線」の教導隊は嫌いだった/「わざと負けたら、教導にならないですよ」/竹中さんが感じた教導の限界 第3部 空自を支える飛行教導群 249 第12章 飛行教導群に期待すること──内倉浩昭空幕長 250 「諦めた時が負ける時だ」/畏敬される存在になって欲しい 第13章 ウェポンスクール教官──第306飛行隊 261 空自の未来戦力を鍛え上げる──高橋功嗣1尉 261 「AGRのオーラはすごかった」/AGRの好敵手「ウェポンスクール」 空飛ぶカラス天狗──緒方翼1尉 272 ウェポンスクールで能力的に鍛えられた/AGRとの勝率は半々?/「1対1のガチな空戦訓練をやりたい」 第14章 飛行教導群(AGR)283 優しさ溢れる強面の飛行班長──外園光一郎3佐 283 我々がほぼ全勝する……/戦闘機パイロット最高の逆転人生/論理的に納得させて教える/AGRの経験値を部隊に役立てたい 常に理想を追求する──本村祐貴2佐 296 上智大学出身の新任教導隊長/常に理想を追求している姿を見せる/インド空軍との共同訓練の結果は?/変化し続けるAGR/F‐15DJの次の教導機は? 変えるべきところは変えていく──小城毅泰1佐 312 レベルの違いを感じて、ひたすら訓練/日々前進して改善していく/未来の教導隊 終章 AGR「車と釣り」の真実──酒井さん再び登場 325 「あとがき」に代えて 小峯隆生(こみね・たかお) |