目 次
序章 なぜ人質は殺害されたのか?(二丈町立てこもり事件)……1
第1章 警察対テロ部隊とは?………………………………13
人質事件の加害者と被害者 13
警察対テロ部隊のチーム編成 16
人質事件解決までの手順とは? 19
西ドイツ「GSG9」の誕生――警察でも軍隊でもない組織 22
アメリカ「SWAT」の誕生――凶悪事件発生でロス市警が創設 24
日本「SAT」の誕生――国際批判からの出発 28
日本の対テロ部隊に必要なものは? 29
警察対テロ部隊志願者を選抜する 32
警察対テロ部隊のトレーニング 35
対テロ部隊の新しい戦術CQC 38
第2章 警察対テロ部隊の火器………………………………42
任務に応じて小火器を使い分ける 42
拳 銃――任務に応じて回転式か自動式を選ぶ 44
堅牢なリボルバー(回転式拳銃)――CQC近接格闘術との併用で復活 46
シグP226――プロ好みの高性能銃 48
ベレッタ92シリーズ――可もなく不可もなく 50
グロック――新世代安全装置の落し穴 52
コルトM1911――頑固者の相棒 54
短機関銃――一気に制圧するための強力火器 56
ヘッケラー&コッホMP5――警察対テロ部隊の代表選手 57
コルト短機関銃――期待はずれの暴れん坊 60
ウージ――だれでも安全に扱える銃 62
自動小銃――用途に応じてさまざまなタイプが存在 64
HKシリーズ――完璧な武器システム 66
M16シリーズ――警察対テロ部隊の定番 68
散 弾 銃――もっとも用途の広い万能火器 70
レミントンM870――確実に作動する守護神 73
ベネリ・スーパー90――突入作戦の必需品 74
狙撃システム――改造して性能をたかめる 77
レミントンM700――伝説の狙撃システム 79
一二・七ミリの大型狙撃銃バーレット――ジャンボ機の風防も撃ちぬく 82
第3章 警察対テロ部隊の装備……………………………85
CQB戦術とCQC戦術の違い 85
身体装備――抗弾ヘルメット、ゴーグル、出動服の選択 88
抗弾ベストと突入ベスト――犯人の武器を査定して選ぶ 92
ナイフ――活殺自在に相手を倒す 95
ホルスター――犯人に拳銃を奪われないタイプに改良 97
通信機材――携行しても極力使用しない 99
弾 薬――状況に応じて使い分ける 102
小型ライトと光学照準器――長所と短所を理解して用いる 104
射撃スコープ――一発必中を支える高性能スコープ 108
暗視装置と熱源探知装置――一長一短があり、必備の装備ではない 110
非致死性装弾と特殊閃光音響弾――傷つけずに逮捕する 113
強行突入用装備――ドアや窓を破壊して突入する 116
第4章 人質交渉………………………………………………………………………………121
犯人の心理に迫り、動機をさぐる 121
さまざまな犯罪者に接して経験を積む 124
直感を信じ、異変を感じ取る 127
犯人に逆らわず、聴き役に徹する 128
犯人との間に信頼関係を築く 132
犯人と協力しながら事件を解決する 136
理解しても、犯人には同調しない 139
もっとも危険な瞬間を乗り切る 141
人質交渉の限界とは? 144
第5章 強行突入………………………………………………………………………………146
犯人の心理を読むものが勝利する 146
二秒ルールで反撃を断つ 149
恐怖は克服するのではなく、飼い慣らせ 153
マイナス思考を捨て、前向きに取り組む 156
携行火器が動作不良になったら? 160
敵の死角を利用して接近する 162
幽霊のように、音を立てずに歩く 165
身体の動きと声で意思を伝える 168
強行突入に用いられる二つの戦術 172
室内にいる者はすべて脅威と見なす 175
作戦を成功に導くKISSの法則 178
乗っ取り犯を制圧する 182
現実的に考え、安全な方法で制圧する 184
おわりに 189
毛利元貞(もうり・もとさだ)
暴力の予測・危険度の分析・対処を専門とする(有)モリ・インターナショナル代表。警察対テロ部隊で人質交渉や強行突入を教授していた経験を活かし、企業や警備会社に「安全に関する助言」をおこなう。政策研究所やノーベル平和賞受賞者に対する身辺警護対策も担当。同社の暴力犯罪対策室では、カウンセラーや弁護士などの賛同アドバイザーと共に「危険度の分析プログラム」を用いた助言を実施し、ストーカーや家庭内暴力などの一般相談に応じている。2002年にPDSアカデミーを創設。以後国内外において自己防衛やメンタルケアを含む対人コミュニケーションに関するワークショップを幅広く開催している。著書に『犯罪交渉護身術』(並木書房)、『犯罪交渉人』(角川書店)、『凶悪テロ 防衛マニュアル』(青春出版社)など多数。そのほか心理学関係誌や官庁関係誌への寄稿がある。
連絡先は 〒231-0012 神奈川県横浜市中区相生町3-63MBE307(有)モリ・インターナショナル暴力犯罪対策室 http://www.pdsacademy.com/
警察対テロ部隊テクニック
―人質交渉から強行突入まで―
2003年9月15日 印刷
2003年9月25日 発行
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